男と女が恋をして旅に出た。中央アジアの国。生まれてくること、出会うこと、そしてやがていつかはいなくなること。生まれてくる子供の名前には月を入れることにした。揺らめきながら変わっていく、柔らかな光を放ちながら。
月
この星の
欠けては満ちるまたたきに
触れえぬ彼方と
ゆらめく此方を夢みて
僕らは
めぐりめぐりあい
まどろみ
月を想う